アーティストを受け止めきれない日本の美術市場

先日、フランス人社会学者による「日本美術市場の社会学」という講演を聴講してきました。

要点は以下の通りです。

1.日本の美術市場は経済規模に比べてとても小さい。

2.日本では税制や社会的構造の問題がある。

3.日本では海外と比較して美術品が低価格である。

 1に関して、日本ではギャラリーの4分の3が関東および近畿地方に集中しているそうです。
中でも特に銀座に集中しており、都市開発の進む場所ではギャラリーが増加傾向にあるようです。
やはり人が集中する都心部でなければ、ギャラリーを運営してゆくのは困難ということでしょうか。
AHA Gallery Projectは渋谷2丁目を拠点としており、場所としては恵まれております。
一方、世の中インターネットを通して多くの情報が手に入る時代。
ネットを通して、日本全国のみならず全世界へ情報を発信してゆきたいところです。

 2に関して、フランスでは日本と比較して文化予算が潤沢であり補助金も多いそうです。
中でも印象的なのが「1%政策」と呼ばれる制度。
フランスでは、”公的な建物を建築する際にその予算の1%を美術品の購入にあてなければならない”という制度があるそうです。
国を挙げて芸術の浸透に力を入れているという意識が見て取れますね。
日本では、政策といえば”社会保障”のことばかりが話題になりがちで、文化予算の拡充は困難に感じます。
しかし、少ないながらも助成金は存在します。
AHA Gallery Projectでは助成金を用いた何らかのイベント開催を今後の課題として挙げています。

 3に関して、日本の美術品価格は多くが4万~100万円くらいに収まるそうです。
世界的に有名な画家の絵が数億円することを考えると、やはり日本の美術品の低価格感は否めません。
ちなみに、美術品の重要な買い手である”コレクター”と呼ばれる人たちは、40~60代の高学歴、富裕層の男性だそうです。
実は渋谷2丁目は、この年代位の顧客層が集まる場所。
しかもこだわりを持つハイクラスな人たちが多数来客します。
AHA Gallery Projectのアーティスト達は、展示を通して市場の反応から様々な事を学び、ファンを獲得していってほしいと思っています。

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