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AHA Gallery Project

作家インタビュー

作家インタビュー:佐藤亮介さん

更新日:

2019年11月30日(土)~2020年3月13日(金)にAHA Gallery Projectでの展示を行っている佐藤亮介さんにインタビューを行ってきました。
(冒頭の写真は、Gudeneにて撮影。)

プロフィール(出身地、出身大学(大学院)、作家としての活動年数)を教えてください。
山形県生まれの宮城、埼玉、千葉県育ちです。
東京芸術大学の絵画科油画専攻卒業し、そこから活動を続けて6年になりますね。
AHAに所属したきっかけは?
同じ大学に高校生の頃からの友人がいて、AHA gallery projectの誘いを受けたのがきっかけです。
作品作りに込めている思いは?
作品の発想は自分の触れてきたものの記憶から入っていくことが多いです。

思い出の品を写しとるだけでは記憶に残っている状態に近づかなかったり含みを持たなかったりするので、改めてその記憶にどんな背景があったのかリサーチもするのですが、リサーチしたことも結局取っ払ってしまったりと行き来を繰り返します。

さらにのんびりなとこもあって何か答えが出るのに時間はどうしてもかかってしまうのですが、そこで頭と体を動かしている時間が好きですね。

ずっと「描く」というより「造る」といった感覚は大事にしています。

見ることで感触を得られる画面の表情・素材について考えています。

作品について教えてください。
使う支持体や描画材料は様々です。

なんでも材料として見えてくることってどうしても楽しくて。

そこらへんに落ちている実や石、砂、枯れ葉でも何かに使えるのでは?と思ってしまうんですよね。

そうするといざ制作しようと言ったときに使う材料がたくさんになってしまう。最後にはその時描くモチーフとの相性を直感で選ぶこともあります。

様々な素材や絵具が暴れていたり、関係のなさそうなモチーフが一枚の中に合わさって出てきたりするのは、リサーチの中で又は制作の中で発見したことへのリアクションの衝突です。

どのチグハグさにも理由はあるので、もし興味を持って頂けた作品があれば是非お話しさせてください。

AHAについてどう思っていますか?
絵は特別ではなく当たり前に側にあるものであって欲しいという思いがあったので、このプロジェクトのコンセプトやスタッフの皆さんの考えに共感を持っています。

そんなスタッフの皆さんのご協力のもと、失礼な言い回しかもしれませんが、これほど気楽に作品展示をさせてもらったり、様々な業種の方と話す機会をいただけることなんてなかなかありませんよね。

美術に限らず何かを作ってみよう・始めてみようという意識と人の繋がりを本当に大事にされている方達なのだといつも感じています。

皆さんと話をしていて美術と関係がなくとも、それぞれの仕事や趣味などの話から共通項が出てきて話が通じ合っていく時が楽しいです。

そういった積み重ねが作品を身近に感じてもらうきっかけとなって、プロジェクトの目標に少しでも近づければと考えています。

お気に入りの作品は?
AHA展にて壁面に展示していた「火を建てる」「トツトツ」という作品は、様々な要素を盛りこんでいますが自分の中で破綻せずに軽やかさを保って作れたので最近の中では割と気に入っています。
新作は?
作ってみたいものが平面らしい平面から少し離れてきて、立体物にも少し手を出しています。
「絵画」というよりは「もの」になってくるのかなあとぼんやり考え中です。
作家とは別に並行して活動している内容を教えてください。
中学生から高校生対象の油絵の講師をやっています。教えるといっても自分の方が生徒に色々と刺激もらっていますね。

あとは中学高校が絵ではなく卓球に打ち込んでいたので、今でもたまにですが練習に行きます。

興味を持っているジャンルは?
ウルトラマンやゴジラなどの特撮、ストップモーションアニメなど、着ぐるみや人形を使った映像作品に実感が湧くというか、現実には絶対無いものなのに実際に存在しているので、妙に現実味を感じてしまう面白さがあります。

あとは生き物の生態を調べるのは好きですね。特に海棲哺乳類や昆虫など巨大な生き物や極々小さい生き物を見ます。

日常の人間に合わせたサイズ感から離れたものだから興味を惹かれるんでしょうかね。

美術界についてどう思っていますか?
「美術界」自体どこを指しているかわからないし決められないというのが率直な答えでしょうか。

身の回りにある全てのものに考案した人がいて、作った人がいて、そこに至るまでこんな歴史があって…この辺りを考える世界を指すのであれば誰しもが関係しているので、切ろうとしても切り離せない世界だよなって思います。

目指していることは何ですか?
何か思いついたときに、ふとしたことでも、それを言葉以外の方法でもっと豊かに表現できるようになりたいですね。

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